2012年5月2日水曜日

ドライヴのレビュー・感想・評価 - 映画.com


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バランスの綱引き。

ライアン・ゴズリングが抜群に格好いい!もうこの映画、それに尽きるんじゃないでしょうか。

寡黙な主人公(ゴズリング)は、裏稼業にも手を染める、多方面に秀でた"ドライバー"。
多くを語らぬ、感情を表に出さぬ、独白もなし。
淡々とした無駄のない所作。
覇気がない訳じゃないし、人との干渉を嫌う訳でもない。ただ、独特、個性的、無口。

この男は一体何を思うのか、どう行動するのか?

そういった機微をつぶさにナイーヴに表現するゴズリングの演技力。
映像的にもカットバックを多様した発端と結果の巧みな見せ方。
ゴズリングの視線の先に注視させるカメラワークの妙味。
全ての要素が寡黙であり且つ饒舌。…なんですが!

ただ!ただですね。

静から動へ転じる際への暴力描写がかなり極端過ぎませんかね?という。
無駄にエグいバイオレンスというか。
話のトーンとしては通常パートと暴力パートが同じ色彩ではあるんで、タランティーノチックな笑える血生臭さでもないし、かといって日常と非日常の折り合いの付け方が余りにもバランス取れてなさ過ぎるというか。

どうにも珍妙な映画に仕上がってしまったなあ、と。

そして、この血みどろ加減を"男の美学"みたいに祭り上げられても「ええ?」となりませんか?
んで、だからってこのバランスが楽しめなかったという訳でもないし。

んーと。何でしょうか。
この監督さんの映画、本格的に楽しめるまでには暫く腰を据えて付き合ってくしかなさそうだなあ、と感じました。
自分的には、そんなスタンスですかね。

さよなら415号室の怪物

※本文にネタバレがあります。 [ ▼クリックして本文を読む ]

スコア5.0判定はかなり出し惜しみしてるつもりなんだが、
今月2本目の5.0判定を出してしまいましたよ……。

だが、ムチャクチャ良い。
極力台詞を排し、視線や拳の動きなどの細かな所作や、
時計の音や革の軋み・背景音だけで状況を語り、緊迫感を煽る巧みさ。
メロディアスな挿入歌とスコア。それらと見事に同調する映像のテンポ。
車内の主人公の顔を照らす、オレンジの照明の艶っぽさ。
最初の10分間でもう溜め息が出るほど美しい。
シンプル。しかも極めて優雅に洗練されている。
終盤に入る前で少しもたつくが、
この美しさがほぼずっと続くのだから、
これを見事と言わずに何と言いますかアナタ。

そして主演のライアン・ゴスリングが本当に、
いやもうホントに、とてつもなくセクシーでカッコいい!
"男も惚れる男"たぁこの事ですよ!!
彼をカッコいいと思った事、いっぺんも無かったのに!(←微妙に失礼)


ジョー·ストラマーは誰ですか?

沈着冷静。用意周到。そして、寡黙。口ではなく行動で語る男。
マシーンのように動かない表情の皮膚の下で、
思考回路がバチバチと火花を散らしているのが見えるかのようだ。
序盤で完璧なマシーンぶりを見せる主人公だけに、
ヒロインとその息子との交流は温かみに溢れている。
やはり寡黙だが2人を優しく気遣い、微笑を浮かべ、時にはユーモアさえ滲ませる。

そして終盤での別れ。
エレベータ内でのキスは、
僕が今まで観た映画の中でも、とびきり美しいキスシーンだった。
暖かい照明に照らされた領域が二人きりの空間になるあの瞬間。

だがその直後の、身も凍る暴力。
いくら彼女を救う為とはいえ、彼女が自分に恐怖を抱き、
離れて行く事を彼は見越していたのだろう。

それでも怯える彼女の顔を見て、
惹かれ合ってはいても所詮は住む世界の違う人間同士だと痛感したのだろうか。
ここから先の彼は怪物同然だ。
血染めのジャンパーも脱がず、薄気味悪いマスクを身に付ける。
波打ち際、マスクを被った主人公が灯台の光に照らし出されるシーンのあの不気味さ。
人から恐れられて当然の、非情な怪物。
フランケンシュタインの怪物の有名な台詞を思い出した。

「我々には死がお似合いだ」

人間になる願いを棄てた悲しい怪物の物語だ。
彼は、415号室に戻らなかった。

クールでバイオレント、エレガントでロマンティックな傑作。
観賞後、男なら無口になること請け合いです。

<2012/3/31観賞>

シンプルさが良いね!

昼間はスタントマン。
夜はその天才的な運転テクニックで、強盗犯の逃亡をたすけるドライバー。

寡黙で孤独な彼が、より凶悪な事件に巻き込まれていくサスペンスなんだけど、素晴らしくシンプルでイイね!!

正直言っちゃえば、ストーリーは読める。突然の暴力シーン以外には驚く部分はないし、オイラの大好きなドンデン返しもない。
登場人物も最小限にまで抑えてあって、サッパリしすぎなくらい無駄がないんだ。

しかし何故だ?その、奇をてらうことのないストレートさクラシックさが、面白かったぞ!!

序盤のカーチェイスシーンの、凝りすぎず潔いドライバー視線の映像とか、流れる70〜80年代っぽいポップスが、なんだかノスタルジック。
また、その中に彼自身の孤独や刹那的なモノを感じたりもした。

彼が生まれて初めて恋をした人妻ってのもコレまた言葉少なな女性で、この2人が静かに過ごす時間が美しくて痛々しかった。

過去や因縁を表すシーンを除くと本当にセリフが少なくて、それでも伝わってくるモノが多かったな。

そして、その「事件」に巻き込まれてから彼の目的はただひとつだったから、以降ただひたすら、ひとり闘う彼の姿を描く!


スーパーkrissyテイラーは誰だ

いいじゃな〜い!好きだなこういうの!
いや違うか…「こういうの」でスベったら、見ててイラつくほど最悪だろうから「好きだなこの映画」に訂正するわ〜!

ただ、ひとつだけお願い。
殺人シーンは、出来れば銃などの武器を使って「一思いに」やって頂けませんかね…?

思いがけず涙腺が…。

今年の劇場20本目は一足お先に試写会で。この手に弱いんですよね。ラスト若干ですが涙腺が緩んでしまいました。コピーにあるクライム・サスペンスというよりもフィルムノワール×ハードボイルド、且つ監督デンマーク出身、脚本イラン出身の為か所謂ハリウッドものと一味違う印象です。 R15なりの暴力シーンもありますが其々短く、80年代ポップスを思わせる音楽とともに淡々とラストへ向かいます。もちろん主役二人の関係が軸になっていますが、少ない台詞と表情で一度きりのキスシーンからの疾走…。
ちなみに2011カンヌ監督賞受賞作です。★4.0 http://coco.to/4034

役者、ストーリー、音楽、条件そろってます。

単調な音楽のように 静かにストーリーが流れるところ、不意にガツンと頭を叩かれるような衝撃。 そこからどんどん ぐるぐる渦巻いて、行きつく先は…。

甘いマスクに厚い胸板、今年もっともセクシーな男に選ばれた ライアン・ゴズリングと 透明感の中に芯の強さを感じさせる とってもキュートなキャリー・マリガン。 セリフの少ない作品は、役者の腕(演技)の見せどころ。 それを踏まえてみると、良いキャスティングだと思いました。 二人の独特の間と空気、この幸せな時間が永遠につづいてほしいと願ってしまう 心地よい前半から ある出来事をきっかけに"生き残り戦"へと変わる 後半シーン。 「そ、そこまでやるんですか…」と引いてしまう部分も、ちょっと期待(応援)してしまう報復シーンも 興味深い演出でした。 主人公(ライアン)の子供とテレビを見る場面は『フォレスト・ガンプ』を思わせる ちょっとマヌケな笑顔も 可愛かった(笑)

『ドライヴ』にも 何通りものドライヴ(運転)の仕方があって、その撮影方法も 車好きにはうれしいかも。 プレビューにもあるファイトシーンは 目を覆いたくなるほど激しく、(よっぽど映画が好きじゃない限り)デートには不向きです。 個人的には ストーリー展開の意外性と ライアン&キャリーの演技を堪能できた満足感、また音楽が作品とマッチしていて良かったので 4.5評価。 …しかし イタリアン・マフィアって怖いゎ。。

ハードボイルドなのにクールな最後

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なぜジャッキーはすべてを知っています

監督:ニコラス ウィンデイング レフィン
キャスト
ドライバー  :ライアン ゴスリング
アイリーン  :カーレー ムリガン
雇い主シャノン:ブライアン クラストン
アイリンの夫 :オスカー アイザック
バーニーローズ:アルバート ブロックス
二ノ     :ロン パールマン

ストーリー
カルフォルニア。名もない映画のスタントマン(ライアン ゴスリング)は 運転にかけては誰にも負けない。プロのレーサー並みの速さでスポーツカーを乗りこなし スタンドマンとして、どんな危険な運転でも怪我一つせずに 冷静にやってのける。その腕を買われて 時には強盗や犯罪者の逃亡を助けて そのアガリを受け取ったりもする。どこの誰なのか、何をしてきた男なのか、彼の素性については誰も知らない。ある日 ふらりと自動車修理工場シャノン(ブライアン クラストン)の店にやってきて、修理の腕前を見込まれて、そのまま働くようになった。いつも無表情で 極端に口数が少ない。しかし、よく働いて、まじめな男として、シャノンとの信頼関係はしっかり築かれていた。

ある日 このスタントマンは 自分のアパートに引っ越してきた 子連れの若いシングルマザー(カーレー ムリガン)に目を留める。数日後 彼女が路上で 車をオーバーヒートさせて困っていたところを助けたことが契機で 母子と親しくなる。5歳の男の子は 運転が上手で、もの静かな このスタントマンのことを大好きになる。スタントマンは男の子に請われるまま運転してやったり 遊んでやるようになっていく。
しかし、アイリーンの夫(オスカー アイザック)が 刑務所から刑期を終えて 帰ってくる。帰ってきた夫を見ても 若い妻の心はすでにスタントマンに移っていて、妻はもとの夫に 自分の心をもどすことができない。

夫の存在ゆえに、スタントマンもアイリーンも互いの気持ちを伝えることが出来なくて、苦しむ。そんなある日、アイリーンの夫が 襲われて半死状態に遭った。襲ったのは、スタントマンに 強盗や犯罪人の逃亡を助ける仕事をいつも依頼してくるイタリアマフィアたちだ。話を聞いてみると、アイリーンの夫は イタリアギャングに利用されて 他人の代わりに刑務所に入って代償金をもらっていた。アイリーンは何も知らない。


スタントマンはまた 質屋に強盗に入った犯人の逃亡を助ける仕事を依頼される。今回の強盗は、アイリーンの夫と ブランコという名の女性の二人だ。スタントマンは二人の強盗が金を持って出てくるのを店の前で待っている。女が奪った大金の入ったバッグを持って 車に乗り込む。次いでアイリーンの夫が質屋から出てきたところで、予想外のことが起る。彼はあっけなく撃ち殺され、それと同時に他の車がスタントマンたちの車を追ってきたのだ。逃げ切って スタントマンは金の入ったバッグを信頼できる 雇い主のシャノンに預ける。しかし女は襲われて撃ち殺され、スタントマンは ギャング達に執拗に追われる。

スタントマンはアイリーンに事情を話し、一緒に来てもらいたい、一生母子を守って暮らしたい と申し出るがアイリーンにはどうしてよいのか わからない。そうするうちにも追ってが迫る。金を預けたシャノンが殺された。シャノンはイタリアギャング達も、スタントマンをも欺いて 金を独り占めしようとしていたのだった。スタントマンは シャノンを襲ったイタリアギャングに復讐する。
しかし、自分も致死的な怪我を負う。アイリーンはスタントマンについて来ない。ひとりきりになってしまったスタントマンに もう金など意味がない。ひとりきり、また どこかに運転していくだけだ。
というお話。

テイストが 懐かしのカウボーイ映画「シェーン」、、、あのシェーン カムバックに似ている。クールなハードボイルドだ。男は愛してしまった女と ベッドを共にしない。だからこそ、最後に一緒に付いてきてくれ と女に言う言葉が際立って生きてくる。決断できないでいながら、愛している女の純真が痛々しい。
ストーリーをみると、ハードボイルドの男の姿が浮かび上がってくるが この映画のおもしろさは、主役をライアン ゴスリングにしたところにある。優しい顔、およそ暴力をふるう姿が想像できない良い人の典型みたいな役者だ。痩せ型で胸の筋肉が ついているわけではない。ニコラス スパークス作、ラッセ ハルトレム監督の「きみに読む物語」で、アルツハイマーで夫や子供もわからなくなった妻のために毎日物語りを読んで聞かせる夫を演じて、世界中の女達を泣かせて味方にしてしまった。彼が哀しそうな顔をしていると飛んでいって 抱きしめてやりたくなる。そんな男がクールに 悪者をやっつけて女と子供を守る。

作品がデンマーク人の監督によるものなので、ちょっとハリウッドのハードボイルドとはテイストが異なる。
音楽は ダイナモフォンとエレキギターを使ったエレクトリック ポップだ。そんな音楽をバックに、夜のロスをひとりきり運転するライアン ゴスリングは ひどく孤独にみえる。
ハッピーエンドじゃないところも クールだ。



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